ウェディングケーキの土台「ベースケーキ」って？

ウェディングケーキの土台「ベースケーキ」って？

イギリスの伝統的なウェディングケーキ

イギリスの伝統的な結婚式には、欠かせないものとして、三段重ねのウェディングケーキがあります。この華やかなケーキは、ただ美しいだけでなく、それぞれの段に意味が込められていることをご存知でしょうか？

一番下の段は「ベースケーキ」と呼ばれ、結婚式に出席した全員で分け合って食べるのが習わしです。そのため、ゲストの人数を考慮して最も大きなサイズで作られます。ベースケーキには、夫婦の基盤が盤石であるようにとの願いが込められており、結婚式において非常に重要な意味を持つのです。

二段目は「ミドルケーキ」と呼ばれ、こちらは結婚式に出席できなかった人々に振る舞うためのものです。結婚式の幸せを分かち合い、遠く離れた人々との繋がりを象徴しています。

そして最上段の「トップケーキ」は、夫婦の未来に向けた特別なものとされています。伝統的には、結婚式の1周年記念日や最初の子供の誕生を祝う際に食べられます。夫婦の未来を祝うこのケーキには、甘い希望が託されているのです。

このように、イギリスの伝統的なウェディングケーキには、それぞれの段に深い意味が込められています。それは単なる飾りではなく、夫婦の未来への願いと、周囲の人々との繋がりを象徴する大切なものなのです。

ベースケーキの中身は？

ウェディングケーキの土台として使われるベースケーキ。 その中身は、ドライフルーツやナッツをふんだんに使った、ずっしりとしたフルーツケーキです。 しっとりとした生地に、芳醇な香りが広がるこのケーキは、結婚式という特別な日にふさわしい、格調高い一品です。

ベースケーキに使われるフルーツケーキは、数ヶ月前から作り始め、時間をかけて熟成させるのが伝統的な作り方です。 じっくりと時間をかけることで、ドライフルーツの旨みやお酒の風味が生地になじみ、複雑で奥深い味わいになります。

このような伝統的な製法で作られたベースケーキは、まさに「時が育むおいしさ」の結晶と言えるでしょう。 長期間の熟成を経て生まれる芳醇な香りと、しっとりとした濃厚な味わいは、ゲストの舌を喜ばせること間違いなしです。 一口食べれば、幸せなひとときが長く続くようにという願いが込められていることを感じることができるでしょう。

華やかな装飾

ウエディングケーキといえば、華やかな装飾が魅力の一つです。土台となるケーキ本体は、シンプルに仕上げるのが一般的です。滑らかで真っ白なマジパンが、ケーキ全体を包み込むように覆います。この真っ白なキャンバスに、職人の繊細な技術で、砂糖細工の芸術が描き出されていきます。新郎新婦を表現した人形や、二人の未来を祝福する花々など、デザインは実に様々です。砂糖の持つ繊細な美しさと、職人の熟練した技術が織りなす装飾は、まるで夢の世界から飛び出してきたかのようです。ケーキ入刀の瞬間、ゲスト全員の視線はこの芸術作品に注がれることでしょう。そして、甘い砂糖菓子の装飾は、二人の新しい門出を祝う、幸せの象徴となるのです。

ケーキカットの瞬間

結婚式のクライマックスといえば、華やかで甘く香るウェディングケーキに入刀する瞬間です。

招待客全員が見守る中、新郎新婦は並んで立ちます。新郎は軽く新婦の手に手を添え、ふたりでケーキナイフを持ちます。
ゆっくりとナイフがケーキに入っていく間、会場は祝福ムードに包まれ、これから始まる新しい章への期待が高まります。

ケーキカットは、単なるセレモニーではありません。そこには、夫婦として最初の共同作業を行い、共に人生を切り開いていくという象徴的な意味が込められています。

また、切り分けたケーキを最初に食べさせ合うファーストバイトには、お互いを一生涯愛し、慈しみ合うという誓いが込められています。

このように、ケーキカットは、ふたりの未来に向けての誓いと希望を表現する、結婚式の中でも特に感動的な瞬間と言えるでしょう。

幸せのおすそ分け

{結婚式で欠かせない演出のひとつ}であるケーキカット。
新郎新婦が力を合わせてケーキ入刀を行い、その後、カットされたケーキはゲストへ振る舞われます。
これは、二人の幸せをゲストに分け合い、共に喜びを分かち合うという意味が込められた素敵な演出です。

ケーキカットの後に、メインのウェディングケーキとは別に用意されたベースケーキを切り分け、ゲストに配ることを「ケーキサーブ」と呼びます。
ゲストは、新郎新婦から直接ケーキを受け取ったり、デザートビュッフェスタイルで各自が好きなケーキを選ぶことができます。

一口食べれば、甘くて幸せな味が口いっぱいに広がり、新郎新婦の幸せな気持ちが伝わってくるようです。
それは、結婚式という特別な日を共に祝う、かけがえのない瞬間となるでしょう。

このように、ケーキサーブは、ゲストへの感謝の気持ちを表すと同時に、会場全体に一体感を生み出す素敵な演出です。

未来へと受け継がれる伝統

結婚式で欠かせないものの一つに、ウェディングケーキがあります。その華やかな見た目はもちろんのこと、ケーキ入刀やファーストバイトなど、ケーキにまつわる演出も、結婚式の特別な瞬間を彩ります。
中でも、ベースケーキの一番上に載っている小さなケーキ、トップティアには、「未来へと受け継がれる伝統」が込められています。

欧米では、このトップティアを「結婚式の幸運のお守り」として、結婚式の後も冷凍保存しておくという風習があります。そして、夫婦の記念日、特に結婚一周年記念日に二人で食べると、再び結婚式の幸せな瞬間を思い出すことができるとされています。
また、近年では、結婚一周年記念日だけでなく、子供が生まれた時に家族みんなで食べるというケースも増えているようです。
このように、トップティアは、結婚式当日だけでなく、その後の夫婦の未来、そして家族の未来を祝福する、大切な意味を持つケーキなのです。

結婚式の準備を進める中で、ぜひ、どんなウェディングケーキにするか、そしてトップティアをどのように食べるか、二人で話し合ってみてください。