結婚の意思を形に！扇子納めとおさえ末広

結婚の意思を形に！扇子納めとおさえ末広

結婚前の大切な儀式、扇子納め

結婚が決まった後、両家の間で結納などの儀式が行われる前に、古くから関西地方で大切にされてきた「扇子納め」という美しい習慣があります。
これは、仲人が結婚の約束の証として、純白の扇子をそれぞれに交換するものです。
白い扇子には、「新たな生活を過去の恋愛に影響されず清らな心で迎えてほしい」という願いが込められています。また、扇子の形が末広がりであることから、「二人の未来が末永く広がるように」という縁起の良い意味も含まれています。

この扇子納めは、単なる儀式ではなく、両家が正式に結婚の約束を交わすことで、関係を深め、結婚の準備を円滑に進めるための重要な意味合いを持っています。最近では、結納と共に行われる場面も多いですが、扇子納めを通じて結婚の意義を再認識し、これから始まる新しい生活への期待を膨らませるのも良いでしょう。

おさえ末広：結婚の意思を示す証

– おさえ末広結婚の意思を示す証

結婚が決まると、両家の顔合わせや結納など、様々な儀式や行事が行われます。その中でも「扇子納め」は、古くから日本に伝わる美しい習慣の一つです。扇子納めとは、婚約成立の証として新郎新婦が互いに扇子を贈り合う儀式です。

この扇子納めで交換される扇子は、単なる扇子ではなく、「おさえ末広」と呼ばれる特別な意味を持つものです。「末広」とは、その名の通り、先が広がる形状の扇子を指し、その姿が「末広がり」に未来が開ける様子を連想させるため、古くから縁起の良い物としてお祝い事などで重用されています。

結婚の際に使用されるおさえ末広は、特に純白の絹や麻などで作られた高貴なものが選ばれます。白は、清浄や純粋さの象徴であり、これから夫婦として新しい人生を歩む二人にふさわしい色とされています。お互いにこの純白のおさえ末広を贈り合うことで、結婚の約束を正式なものとし、共に生きるという強い意志を示すのです。

おさえ末広は、単なる贈り物ではなく、二人の未来への希望と決意が込められた大切な結婚の証と言えるでしょう。

現代における扇子納めの意義

結婚の場面で長い間使われてきた扇子ですが、最近はその使用が減少しています。これは、結婚の約束をする儀式である結納を簡略化する人が増えたり、結婚を決めるのが二人だけで済むケースが増えたりしたことが影響しています。

しかし、人生の大切な結婚という節目に、扇子納めを通じて再度二人の気持ちを確かめ合い、両家の結びつきを強化したいと考える方々もいます。

扇子納めは、男性側の家族が女性側の家族に贈り物と共に扇子を贈り、女性側の家族がその扇子を男性側の家族に返すという儀式です。この贈り物と扇子の受け渡しには、両家の幸せを願う気持ちが込められています。

古い伝統を大切にしつつ現代の結婚に適した形で行われる扇子納めは、結婚する二人やその家族にとって特別な時間となることでしょう。